花王、BANDAI SPIRITS、ライオンが、生活用品から回収したプラスチックをガンプラに生まれ変わらせる「くらしのプラでリサイクル!ガンプラプロジェクト」を開始。
シャンプー詰替えパックや歯ブラシがガンプラになるという分かりやすい打ち出しの一方で、その本体のほとんどはBANDAI SPIRITSが従来から回収してきた廃ランナー由来の樹脂が占めているようです。

花王、BANDAI SPIRITS、ライオンの3社は、生活用品のプラスチックを回収し、それらをガンプラに再生する「くらしのプラでリサイクル!ガンプラプロジェクト」を立ち上げ、生活者の身近なシャンプー詰替えパックや歯ブラシが、人気ホビーのガンプラに生まれ変わるというのは、資源循環を具体的な形で示す試みとして分かりやすいですね。
もともと3社はそれぞれ独自のリサイクルを進めてきていて、花王はシャンプーなどの詰替えパック、ライオンは使用済みの歯ブラシを回収して資源化、BANDAI SPIRITSはガンプラ制作時に出るランナーを回収して再資源化しています。
今回のプロジェクトは、これら既存の取り組みを束ね、業種の異なる3社が同じ「モノ」に再生先を集約するという試みがなされています。
ただ、生活用品がそのままガンプラの主材料に置き換わるわけではないようで、3社のリサイクル材を使ってBANDAI SPIRITSが製作するガンプラ「エコプラ」に含まれるプラスチックの内訳は、花王由来が5%、ライオン由来が5%、BANDAI SPIRITS由来が90%とされ、割合だけを見れば、ガンプラ本体の大部分はこれまで通り、ガンプラの廃ランナーから作られた樹脂が担っているようです。
軸になっているのは「何から作られているか」という物質的な比率ではなく「どのような関係で作られているか」ということが重要で、花王とライオンのリサイクル材は、量としては全体の一部にとどまっていますが、生活者が日常的に手放す容器や歯ブラシが、ホビー製品の一部として形を変えるというわかりやすい構造が、3社合同の「エコプラ」に位置づけられています。
プロジェクトの第1弾として、この「エコプラ」は、10月17日・18日に埼玉県の「ららぽーと新三郷」で行われるイベント「ガンダムR作戦」で配布される予定となっていて、BANDAI SPIRITSはすでに2021年から「ガンプラリサイクルプロジェクト」と「ガンダムR(リサイクル)作戦」を展開し、廃ランナーを使った「エコプラ」をイベントで配布してきたいて、今回の取り組みは、その枠組みに花王とライオンのリサイクル材を組み込む形になっています。
つまり、生活用品のリサイクルがガンプラを成立させる主役に入れ替わったわけではなく、主な土台はあくまでBANDAI SPIRITSの廃ランナーリサイクルであり、そこに花王の詰替えパック、ライオンの歯ブラシが10%分の「参加者」として加わる構成になっています。
この構成が示しているのは、一社の取り組みを拡大するのではなく、異なる分野の既存リサイクルをつなぎ合わせることで、資源循環の輪を広げようとする方向性であり、生活ごみからガンプラが生まれるというわかりやすい構造。
このプロジェクトの重心は「素材の置き換え」で劇的な変化を起こすことではなく、花王・ライオン・BANDAI SPIRITSそれぞれのリサイクル活動を一つの象徴的なプロダクトに結びつけ、業界をまたいだ資源循環の形を生活者に見せることに置かれています。

