リサイクルショップ・古物商

誰かの役に立つものであるのならば、それは使われるべきもの。

鶴の恩返紙プロジェクト

平和のシンボルとして広島市平和記念公園には毎年、世界中から沢山の祈りを込めた折り鶴が送られてくるのだそうで、その数はなんと年間で1000万羽、重さ約10トンにもなるそうです。

なぜこのようなことになっているのかというと、これは2歳のときに広島市に投下された原爆によって被爆、10年後の12歳のときに突然白血病を発病し亡くなられた佐々木禎子さんの物語がきっかけなのだそうで、禎子さんが闘病中に「鶴を千羽折れば願いが叶う」という言い伝えを信じ、毎日鶴を折り続けたにもかかわらず12年という短い生涯を終えてしまったということが世界中に広まり、平和のシンボルとして禎子さんをモデルとした「原爆の子の像」に多くの折り鶴や手紙が贈られてくるのだそうです。

とはいえ、年間10トンもの折り鶴を永遠に保管し続けることは難しい上、お金もかなりかかってしまうようで、これを解決するために広島市は折り鶴の有効活用のためのアイデアを広く市民から集めたのだそうです。

鶴の恩返紙プロジェクト

これに賛同し活動をしているのが「鶴の恩返紙プロジェクト」で、送られてきた折り鶴をリサイクルし、新たな命を吹き込む取り組みを行っているそうです。

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リサイクルを広げていく

実際には、送られてきた折り鶴をリサイクルして折り鶴再生紙「恩返紙」を作成し、さらにレーヨンメーカーの共同で、折り鶴からレーヨン繊維を取り出すことに成功したようで、この繊維を使って、Tシャツなどのリサイクル製品を制作し平和実現にとって意味のある場所に寄贈する取り組みを行っているのだそうです。

様々な思いが込められた製品ですので寄贈ということも大変いいことだと思うのですが、商品として一般に販売し、誰でもがリサイクルの重要性を認識し、参加できるような仕組みを広めていくのもいいのではないでしょうか?