リサイクルショップ・古物商

誰かの役に立つものであるのならば、それは使われるべきもの。

発泡スチロール容器禁止へ、ニューヨーク

ニューヨーク州高位裁判所が、飲食店がポリスチレンを原材料とした使い捨て発泡スチロール容器を持ち帰り用に使用することを禁止するニューヨーク市の条例を認める判決を下しました。

これは市議会が2013年と2015年に環境保護のため持ち帰り用の使い捨て発泡スチロール容器の使用を市内で禁止する条例を通過させていたのですが、これに対し市内の飲食店経営者団体やプラスチック製造業者は「発泡スチロール容器はリサイクル可能」として反対していて、2017年5月には市を提訴していました。 f:id:chubou_kaitori:20180613151430j:plain マーガレット・チャン判事の判決の理由は「使い捨て発泡スチロール容器のリサイクルが環境に負担を掛けず、経済的にも実現可能とは言い難い」とし、原告の訴えを棄却した形となり、この判決を受けビル・デブラシオ市長は「禁止に向け迅速に行動する」と述べ、市法務局は発泡スチロール容器の使用を禁止することで「市の環境とリサイクル計画を保護する」と正当性を主張しています。

飲食店経営者らで構成するニューヨーク・レストラン・アクション連盟は「小規模飲食店は低コストの発泡スチロール容器に頼っていたため、禁止は痛手になる」とし、判決を不服としていて、原告側の弁護士は政治メディア、ポリティコに「その他の法的手段を検討する」と述べているようです。

しかし、このように環境を大切にした判決を出せるアメリカって凄いですよね。 日本の場合は、容器メーカーなどを守るために、このような思い切った判決なんて出せないでしょうね。

アメリカに限らず、イギリスやフランスなどのヨーロッパの国でも環境のためにエコライフを推奨するような決定を下せるのに、なぜ日本はしっかりと世界の手本となるような姿勢を打ち出せないのでしょうね?

「チームもったいない」リサイクル徹底へ

5月22、23日に東京都内で開かれた国際会議「きれいな空と都市 東京フォーラム」で、小池百合子都知事は、東京をより持続可能な都市にするため、ボランティアや企業、NPOと連携して「チームもったいない」を結成する方針を示したのだそうですね。

また2030年度までに食品ロスを半減させ、30年までに都内で販売する新車のうち電気自動車や燃料電池車など排ガスゼロ車の比率を5割に引き上げる目標を掲げたようで、このような地球環境にやさしい取り組みは大々的に支持したいですね。

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ちなみに「MOTTAINAI」ですけど、これは環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが、2005年に日本を訪れたときに「もったいない」という日本語に感銘を受けたのが始まりのようで、

環境 3R + Respect = もったいない

Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という環境活動の3Rをたった一言で表せるだけでなく、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められているのだそうですよ。

www.mottainai.info

リサイクル材割合は4割以上

経済産業省など日本の産学官が提案した「木材・プラスチック再生複合材」(WPRC)の環境仕様に関する国際規格が3月19日付で発効され、原料に含まれるリサイクル材の質量割合が4割以上と定められました。

今後、再生建材市場の成長が見込まれるベトナムインドネシアなど東南アジア各国を照準に、国際規格の普及と日本製WPRCの輸出の加速・拡大を目指すようです。

規格の取りまとめは、経産省や日本建材・住宅設備産業協会(建産協、石村和彦会長)が中心となって進められたようで、ISO規格のポイントとしては、WPRCの定義を原料に含まれるリサイクル材の質量割合が4割以上と示し、基本特性として揮発性物質(ホルムアルデヒド)放散量、有機物質溶出量の安全性を規定されたようです。

原料の受け入れ時に品質を証明するため、バージン材か再生材かを確認する規定も定められました。

WPRCは、環境配慮型製品素材で、次の特長を持っています。

  1. リサイクル原料……廃棄物が主な原料です。
  2. 多回リサイクル性……使用後の製品は、回収して繰り返し原料として使用できます。
  3. 環境にやさしい素材……リサイクルによる省資源化、廃棄物の削減を実現できます。
  4. ※このことによって炭酸ガス(CO2 )放出量の削減ができます。

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